アースキーパーズインタビュー
Earthkeepers(アースキーパーズ)として活動する著名人の
インタビューを全4回に分けて掲載していきます。

岡部さんのスタイリングの特徴は、アウトドアのウェアやギアを数多く取り入れていることですよね。そのスタイルを確立したきっかけ・理由を教えてください。
来年、スタイリストになって10年になりますが、ちょうど僕らが学生だった頃にアウトドアブームが到来したんです。ですから、自分としては当たり前に存在していたファッションのカテゴリーだったんです。もちろん僕自身も自然遊びが好きということもあったんですが、アイテムはどれも高価なものだったので異常なまでの憧れもあって。とにかく好きという気持ちが強かったので、その後も流行とは関係なくアウトドア・ミックスの着こなしを提案していきました。
数年前から、再びアウトドアのカテゴリーが注目されていますよね。
一つの要因としては、夏フェスが一般化したことにあると思います。野外で遊ぶときに洋服にも最低限の機能性が必要だということ、それをみんなが気づき始めたことが大きいですよね。メーカー側も夏フェスにも目を向けるようになったことで、登山やキャンプだけでなくいい意味で“こういうデザインでもいいかも”という自由な発想が生まれてきたのかもしれません。もちろん各メーカーによって意図は異なると思うのですが、個人的には日常でも楽しめるようなカジュアルなアイテムがもっと増えても良いと思っています。
今後、ファッションにおけるアウトドアのトレンドは、どうような傾向になると予想されていますか?
少しずつではありますが、派手な色めや柄が目立つようになってきました。来年以降は、更にその要素が加速傾向になるかもしれません。ここ何年かでアウトドアがファッションに近づいてきて、みんなが取り入れやすい状況になりましたからね。今ちょうど、アウトドアとファッションが繋がるタイミングなのかなと。スポーツウェアがファッションとして確立したように、今後はもっとアウトドアとファッションが融合できたら面白いと思います。とはいえ、アウトドアならではのアクティビィティはアウトドアのフィールドで使うものだという固定概念はまだあるので、今回の流行が流行で終わってほしくないとは思っています。
岡部さんにとって『ティンバーランド』というブランドの印象は?
やっぱり、イエローのヌバック・ブーツのイメージが強いですね。1973年に発表されたモデルということですが、完全防水や普遍的なデザインなど、きっと長年に渡って愛用され続けている理由がたくさんあるんでしょうね。今現在、長く親しまれていくものって少なくなっていると思うんです。ティンバーランドのブーツを手に取ったり履いたりすることで、決して現行品だけが優れているわけではなく、過去の技術からもたくさん学べることがありますよね。

例えば、ティンバーランドのウェアを日常で上手く着こなすにはどうしたら良いのでしょうか?
(写真下:ショート アビントン ウール ランバー ジャケット を羽織って)例えば、こういったハンティングな雰囲気のジャケットや、アウトドアなディテールのジャケットには、インナーに白のシャツを合わせてみたり。ジャケット単体だとアウトドアな空気感が主張してしまいますが、白シャツを取り入れるだけで都会的な印象になりますよね。可能であれば、ドレスシャツではなくワークシャツなど、アイテム同士のカテゴリーがリンクしていたほうが成立すると思います。デニムを合わせるにしても、加工ものではなく濃紺のものをチョイスするとか。

アウトドアな雰囲気を、ファッションとして楽しむテクニックですね。
もちろん登山に行く時は保温性が高いもの、作業の時は速乾性が高いアイテムを合わせるのがいいわけですよ。やっぱり、その時々のシチュエーションに合わせて、更にコーディネイトを楽しむのが大事かなと。いくら格好よくても機能的に見合わないとか着心地が悪かったら意味がないですから。ファッションブランドの洋服は、見た目だけを重視したポケットやディテールが数多くあります。逆に、ティンバーランドのようなアウトドアブランドのアイテムには、機能に伴った複数のポケットが付いていたりしますよね。本来はアウトドア用のギアを入れるためのものだとしても、街ではiPodを入れたりして、その機能を現代風かつ自分流に活用するほうが面白いと思います。
プロダクトが持つバックボーンも一緒に楽しむことが大事ですね。
個人的には見た目も大事ですが、そのモノが持つ背景も重要。だから、スタイリストという職業なんですが、ファッションには少し否定的になりつつりあるんです。見た目だけではダメだろう、って(笑)。もちろん、機能もデザインも両方とも良いほうがいいんですが。
ティンバーランドが掲げるアースキーパーズの活動は、環境への取り組みとファッションの融合を形にした実例だと思いますが。
エコという言葉ではなく、ティンバーランドが打ち出したアースキーパーズという言葉に惹かれました。自分だけが環境について考えているわけではなく、家族や友人といった自分や周りの人間、まったく知らない人たちも参加している、いわばチームみたいな言葉だなと。それが、今僕らが活動しているカーデニングや農業とファッションの融合を試みる農作業ビジュアル集団『バリカンズ』の考え方に近いと思って共感できたんです。

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